2016年には訪日外国人は約2400万人(*1)と過去最高となり、在留外国人は約277万人(*2)となるなど、グローバル化が進んだ日本では医療現場もその影響を受けています。また、日本政府の政策を反映して医療ツーリズムなどのインバウンドや、日本の医療施設が海外で活動する等のアウトバウンドの活動も広がっています。
看護師は患者さんの持つ文化や背景を理解して、適切なケアを提供することを求められています。 しかし、医療現場では外国人の患者さんへの対応に困惑することが少なからずあるとの報告(*3)もあります。
患者さんの文化背景を考慮した看護支援は、より安全な医療・看護を提供することに繋がります。看護師は、医療・看護のグローバル化に伴い、海外の看護教育に取り入れられている"Cultural competency" "Cultural Safety"(*4) について理解する必要があります。
さらに国内の医療現場は慢性的なマンパワー不足で疲弊しており、どうしたら看護師たちがやりがいを持って働くことができるかについて、これまでの国内の常識を超えた解決策を模索していく必要があるのではないかと考えています。
本法人は、活動を通して看護師たちに対して異文化に対する理解を深め、時には実際に体験して各々が気づき(awareness)を得られるような機会を提供したいと考えています。
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*1 日本政府観光局(JNTO) http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/
*2 法務省 在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表
http://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_touroku.html
*3 久保陽子他 「日本の病院における救急外来での外国人患者への 看護の現状に関する調査」
第61巻第1号「厚生の指標」2014年1月 17-25
http://www.hws-kyokai.or.jp/images/ronbun/all/201401-03.pdf
*4 Richardson, A., Yarwood, J. & Richardson, S. 2016, 'Expressions of cultural safety in public health nursing practice', Nursing inquiry.
*4 Zeran, V. 2016, 'Cultural Competency and Safety in Nursing Education: A Case Study', Northern Review, no. 43, pp. 105-15.
*4 Nursing Council of New Zealand. (2011). Guidelines for cultural safety, the Treaty of Waitangi, and Maori health in nursing and midwifery
education and practice. Wellington: Author.